アレルギーマーチとは
アレルギー体質のお子さんをお持ちの親御さんなら
「アレルギーマーチ」
という言葉を耳にしたことが。あると思います。
乳幼児期からアトピー性皮膚炎が発症し、
皮膚炎が治まってくる7才頃には小児喘息が発症し、
喘息が治まる12才頃にはアレルギー性鼻炎を発症と、
次々にアレルギー性の症状が連続することを
「アレルギーマーチ」と云います。
アトピー性皮膚炎の最大の原因は、食物アレルギーです。
胎児のときから、既に母体を通じてアレルギー反応を
起しているので、生後まもなくから症状が出てきます。
次に、小児喘息の最大の原因は、ダニです。
赤ちゃんは、生まれて呼吸をすることで、
体の中にアレルゲンを取り込み始め、
アレルギー反応を起し始めます。
そして、毎日少しずつアレルゲンを吸い込み続け、
少しづつ気管支がダメージを受け、
徐々に炎症が始まり、過敏性が増して、
ついに7才頃に喘息の発作を迎えるのです。
この喘息症状が出て、初めてアレルギーマーチを
切実に感じる親御さんが多いのではないでしょうか。
それではここから、小児喘息に焦点をあてて
話を進めていくことにしましょう。
小児喘息の症状
喘息の諸症状は主に3つです。
①長引く咳とたん
②息苦しくヒューヒューいう喘鳴(ぜんめい)
③発作時は激しい咳き込みと過呼吸、酸欠など
咳き込みには他の疾患も疑われますが、
概ね次のチェックポイント4点で確認出来ます。
①たんが白い
②熱が出ていない
③咳のタイミングが決まっている
④親か本人がアトピー体質
次に、喘息発作に不慣れな親御さんの為に
喘息発作への対応を紹介しておきますね。
①衣服をゆるめ、楽な姿勢をとらせる
②水分を十分に摂らせる
③可能なら腹式呼吸で深呼吸させる
④タッピングなどで、たんを出す手助けをする
呼吸困難、チアノーゼ症状なら
速やかに医師の診断を受けます。
場合によっては救急車を呼びます。
姿勢は横になって寝るより、
上体を起こしていた方が楽なようです。
発作まで至らなくとも、咳やゼコゼコが続き
医師から「喘息様気管支炎」又は「細気管支炎」と
告げられた方も多いと思います。
この気管支炎は、RSウイルスなどの感染症ですが、
小児喘息の前駆症状とも言われるものです。
この後に紹介する喘息の原因を知り、対策することで、
喘息を回避していただければと思います。
それでは、喘息症状と発作時の対応等の次は、
喘息の原因を知ることにいたしましょう。